一口に庭園といっても、実際にはいろいろな種類があり、それぞれに固有の素晴らしさがあります。このコーナーでは、我が家で実現できるさまざまなガーデンスタイルとその魅力についてご紹介していきたいと思います。
大切な我が家の庭。納得のいく、素敵なガーデンにしたいですよね?
「自分ならどんなガーデンスタイルを選ぶだろう?」
「どんなガーデンスタイルを取り入れたら、理想の庭に近づけるだろう?」
いろいろとイメージをふくらませてみてください。
これは庭園に限らずなんでもそうなのですが、新しく何かを作るときにはイメージが漠然としたままでは、いいものが出来ません。「私はこれを作るんだ!」という、イメージのコア(核)のようなものが必要なのです。当コーナーを参考にして、ご自分にとってのイメージのコアを見つけて頂ければと思います。
ガーデニングといえばイングランド。英国人は昔から、王侯貴族も庶民も庭を愛し花を愛でてきました。そんな伝統の中ではぐくまれた、正統派の香り溢れるイングリッシュ・ガーデンは、日本でもやはり根強い人気です。
さすがに貴族が所有するような公園クラスの大庭園は無理ですが、一般のご家庭でも工夫次第で素敵なイングリッシュ・ガーデンを作ることは可能です。
たとえば、ツタをからませたガーデンアーチ。化粧砂利を敷き詰めた、やわらかな曲線の小道。テラスでティータイムとしゃれ込むのもいいでしょう。
王侯貴族だけでなく、庶民も自分たちの身の丈に合わせてガーデニングを楽しむのが英国流。自分なりの工夫を凝らしたイングリッシュ・ガーデンには、たくさんの魅力があふれているのです。
日本には、昔から数多くのすばらしい庭園があります。
心が自然と落ち着く、和の空間。
お寺や日本旅館などにわざわざ足を運んだときだけでなく、ご自宅でも、あの心なごむ瞬間を味わいたいですよね?ふと窓の外に目を向ければ、灯篭や、ししおどし。松の木や静かに水をたたえる池。
あるいは枯山水にしてみるのもいいかもしれません。
なお、デザイン的なことで言うと、日本庭園は、西洋の庭園よりも、奥行きや遠近感を意識的に強調しています。そのため、植物の植えられた空間というよりは、ひとつの小宇宙とでもいった趣があります。
わび・さびの感じられる日本庭園で、完成されたひとつの世界を味わうのは、とても素敵な時間といえるでしょう。
和のテイストは欲しいけれど、純和風までは行って欲しくない。 そんな方におすすめなのが和風モダン庭園です。 和風モダン庭園は、洋風と和風を上手く組み合わせた庭園で、最近ひそかに人気が上がってきています。 その理由としては、現代の様式の建築との相性がよいことが挙げられます。洋風を取り入れてありますので、最近のモダンな住宅との相性がよいのです。 その一方で和風の要素もあるため、西洋風になり過ぎず、二世帯住宅などにも向いています。 和風モダン庭園は、和の安らぎと、洋のシャープさが一体となった、純粋な日本庭園とも洋風庭園ともちがう、新しい魅力がいっぱいの庭園なのです。
一口にアジアといっても広いのですが、アジアンガーデンという場合には東南アジアをイメージしていただければよいかと思います。 東南アジアには、バリ島を初め素敵なリゾート地がたくさんありますよね? あの素敵な雰囲気を我が家で再現しよう、というのがアジアンガーデンなのです。 ヤシの木やシダ類、睡蓮鉢やエキゾチックなアジアンガーデンテーブル……全体のコーディネートも、タイ風、インドネシア風など、さまざまな選択肢があり、非常に魅力的な庭園です。
ビオトープとは、さまざまな生命の共存を目的とした命溢れる庭園です(なお、ビオトープを取り入れたガーデンのことを、ビオガーデンと呼びます)。 たとえば、昔の日本では、ちょっと田舎に行けば小川やあぜ道などにさまざまな生物が生き生きと生活していましたよね?このように、単なる観賞用ではなく庭園内に水辺を作って、水辺の植物を育ててみたり、あるいは、その水辺に惹かれて、ゲンゴロウなどが自然に棲み付いていたり。 庭園という形で、我が家に豊かな田園風景をもたらしてくれるのが、ビオトープなのです。ただ単に心に潤いを与えるだけではなく、たとえばお子さまの情操教育などにも、よい影響を与えることでしょう。 ビルが林立し、命を身近に感じることが少なくなった現代。 そんな現代に、ビオガーデンで命に親しむ機会を得ることは、とても価値のあることなのです。