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外壁・屋根塗装の目的

外壁塗装は、長い年月によって現れる経年劣化を事前に防ぎ、建物を保護することが目的です。

外壁塗装と言えば、色を変更するか、または同じ色で塗りなおすかという色彩の変化と、目に見えるひび割れや汚れなどの簡易的な補修、以上2つを目的として検討されているのではないでしょうか。そして、この2つの目的と高額な施工金額を比べると、金額の高さに対して得られる見返りが少ないと感じ、外壁塗装の必要性を見いだすことはできないのではないでしょうか。

しかし、最初に説明した「建物を保護する」という意味合いに着目すると、建物寿命の延命、美観の保持、資産価値の低下防止という3つの目的が見えてきます。また、使う塗料によっては様々な機能を建物に付与でき、施した保護をより強固なものにしてくれます。

建物を保護する

1.建物寿命の延命

全ての建物は、耐震性や防災性を備えています。この性能は、建物がもつ寿命に比例して少しずつ衰えていきます。この衰えを加速させないために、塗料がもつ塗膜で建物を保護することが重要となります。

人間が年齢と比例して衰えていくように、建物にも寿命があります。構造の違いによりその長さは異なりますが、平均寿命は、木造住宅なら約54年、RC造住宅なら約45年と言われています。その長さを決める要因は、塗装で形成される塗膜の状態です。
寿命年数の参考資料:早稲田大学 小松幸夫氏 ※PDFで開きます

塗膜は建物を保護し、太陽光(紫外線)や雨雪、台風、地震などの気象災害から建物を守ります。しかし、塗膜はこれらの被害を毎年受け続けると、保護機能を徐々に失っていきます。その結果、建物表面にクラックや外壁の剥がれなどの劣化現象が現れます。

その劣化箇所からの浸食が、建物の衰えを加速させ、寿命を減らす原因に繋がります。雨やシロアリの侵入により、建物内部の断熱材や躯体部分を腐らせ、耐震性や防災性を損なう結果になります。 

この状態を直すためには、壁の張り替えなどのリフォームや建物自体の建て替えが必要になる場合があります。しかし、金額は塗装のみの場合に比べて倍以上となります。

■延べ床面積30坪の建物の例
外壁のみを塗装した場合:70~90万円前後
外壁の張り替えをした場合:150~200万円前後

このような脆弱な建物にしないためには、外壁塗装を約10年に1度の定期的な頻度で行うことが重要になります。外壁に新たな塗膜を張り巡らせ保護することで、耐震性や防災性を損なわず、建物を平均寿命よりも長くすることが可能となります。

2.美観の保持

美観の保持は、常に私たち住居者に新鮮な印象を与え、周囲との調和を保つことができます。

建物を所有するうえで、建物のたたずまいは一番気になる部分ではないでしょうか。色褪せや、ひび割れが目立ってしまっていると、周囲の人から見ても気持ちの良い気分にはなれません。また、自分の建物が周囲との景観を損ねる場合もあります。

そこで検討するべきは、色の塗り替えによる美観の保持です。色を新調することで、見た目も新築時の輝きを取り戻し、なにより住居者の気分転換にもなります。そこが毎日帰ってくる家ならなおさら気持ちの良いものとなるでしょう。

外壁塗装の最大の魅力ともいえる色の変更は、金額の次に気になる部分ではないでしょうか。最近では色の種類も豊富で、意匠性の高い塗装も可能となっています。

3.資産価値の低下防止

1.建物寿命の延命、2.美観の保持、以上2つの処置は、建物がもつ資産価値の低下防止につながります。

資産価値は、大きく分けて以下の4つに分類されます。
・立地条件
・敷地面積
・築年数
・建物の状態

立地条件や敷地面積、築年数は手を加えることができない要素ですが、建物の状態は、定期的に外壁塗装をすることで劣化を抑えることができます。これにより、資産価値の低下を防止することができます。

そのため、約10年に1回の外壁塗装をして、塗膜で建物を保護することをオススメします。

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