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■目次
塗料がもつ様々な機能と効果
 -防水機能
 -撥水機能
 -親水機能
 -透湿機能
 -遮熱機能
 -断熱機能
 -防音、遮音機能
 -セルフクリーニング機能
 -防コケ、防藻、防カビ機能

塗料がもつ様々な機能と効果

外壁塗装に使う塗料には、建物外部に付着する汚れを抑える効果や、室内の温度上昇を抑制する効果など様々な機能があります。

塗料を外壁に塗ると、塗膜といわれる膜を形成します。塗膜で覆われた建物は外的被害から保護され、またその塗料がもつ機能を建物に付与することができます。塗料の種類も非常に多く、販売メーカーからの講習を受けないと使用できない高性能な塗料などもあります。

ここでは、塗料がもつ様々な機能を、塗料の例とともにお伝えします。

防水機能

防水機能は、建物内部に水が侵入するのを防ぐ機能です。水が建物内部に浸入してしまうと、建物内部の柱や断熱材を腐食させてしまいます。しかし、防水性の高い塗料は、その優れた伸縮機能でひび割れた箇所に塗膜がゴムのように伸びて、ひび割れを覆うように繋ぎとめてくれます。これにより、建物内部への水の侵入を防ぎ建物全体の保護してくれます。

この機能を持つ塗料

関西ペイント株式会社:アレスシルクウォール
エスケー化研株式会社:レナエクセレントシリーズ
株式会社アステックペイント:EC5000-PCM

撥水機能

撥水機能は、塗膜表面で水滴をはじく機能です。水滴は何らかの表面につくと染み込み、水染み跡を残してしまいます。この機能は、水滴を塗膜に染み込ませず、玉状のままそのまま転がり落ちていきます。また、雨水の流れに沿ってできる筋汚れを抑制してくれるので、防汚性の向上と美観の維持が期待できます。打ち放しコンクリートなどの染み込み跡が気になる外壁素材に対して効果的です。また、環境問題の1つである酸性雨からも建物を保護してくれます。

この機能を持つ塗料

日本ペイント株式会社:アクアシール
エスケー化研株式会社:セラミガード
スズカファイン株式会社:ビーズコート

親水機能

親水機能は、塗膜表面で水滴をはじき、汚れを洗い流す機能です。水滴をはじく機能は撥水機能と似ていますが、異なる点は水滴を塗膜になじませることです。塗膜になじませ伸び広がった水滴は、外壁についた汚れの下に潜り込みそのまま洗い流してくれます。これにより塗装の耐久性を高めてくれます。欠点としては、雨水などの水の接触がない場合は効果を発揮できないことです。

この機能を持つ塗料

日本ペイント株式会社:クリスタコート
エスケー化研株式会社:セラMシリコン
日本ペイント株式会社:ルミステージ
エスケー化研株式会社:ナノコンポジットシリーズ

透湿機能

透湿機能とは、水分を遮り、湿気を排出する機能です。湿気は滞留させてしまうと、結露の原因になります。壁内部が結露すると、その水分で建物内部の木材や断熱材は腐食し、コケやカビの発生を引き起こします。これを防ぐために、透湿機能で気体となる湿気を外に排出し、通気性をよくして建物の耐久性を高めます。 また、塗膜の内部に水蒸気が溜まらないので、塗膜の欠陥である膨れの発生を防止できます。

この機能を持つ塗料

日本ペイント株式会社:DNAシリコンセラ
エスケー化研株式会社:クリーンマイルドシリコン

遮熱機能

遮熱機能とは、太陽光(紫外線)を反射し、熱の蓄積を抑える機能です。太陽光や外部で起こりうる熱量は、建物内部に蓄積されていきます。その蓄積は、室内温度を上昇させてしまう原因です。遮熱機能は外部で発生する熱を効率よく反射し、反射しきれず蓄積された熱は排出してくれます。これにより、夏場のエアコン、扇風機などの空調機器の冷房効果も大きくなり、最大電力での使用を減らし、消費電力の削減つまりは電気代の節約にもなります。

注意すべき点は、濃色での塗装は熱の反射率が低下するので先ほど記した効果は弱まります。地球温暖化により気温の上昇が例年顕著になってきている日本では、長期的に考えるとこの機能は必要になるかもしれません。

※冬場の遮熱機能は室内を寒くしないの?
遮熱塗料は熱を反射する効果がありますが、冬は夏と比べて日照時間や熱量も少なく、遮熱塗料を塗っていない建物でも室内に伝わる熱量は低いです。そのため、遮熱塗料を塗っても冬場の室温が大きく変わることはありません。

この機能を持つ塗料

日本ペイント株式会社:サーモアイ
関西ペイント株式会社:アレスクール
エスケー化研株式会社:クールタイト
ロックペイント株式会社:シャネツロック
日本中央研究所株式会社:アドグリーンコート

断熱機能

断熱機能とは、建物に伝える熱の伝導率を下げる機能です。遮熱塗料は熱を反射させ建物に蓄熱させないことができますが、断熱塗料は熱を伝えにくくすることができる機能です。どういうことかというと、夏は暑い外気を室内に伝えにくくしエアコンなどの空調機器の冷房効果を際立たせ、冬は室内で発生した温かい熱を外に逃げにくくすることで保温効果ができます。

これは私たちの生活環境を向上してくれるだけではなく、室温が外気に影響されにくくなるので空調機器の使用頻度が減り、節電効果も期待できます。また断熱材が機能していて、かつ寒暖差の激しい地域は、よりこの効果を実感できるでしょう。

この機能を持つ塗料

関西ペイント株式会社:ドリームコート
株式会社シンマテリアルワン:キルコート
株式会社大高商会:クールサーム
株式会社日進産業:GAINA

防音、遮音機能

防音、遮音機能とは、音の響きを減少させる機能です。音の発生は、物の振動によるものです。この機能は、その振動を塗膜内部で効率的に反射、吸収することで、建物の内外から発生する音の振動伝達を抑えてくれます。これにより、音の響きを減少させることができます。まったく音が聞こえなくなるわけではないので、かすかに音が小さく聞こえるようになる程度の認識でいましょう。

この機能を持つ塗料

株式会社日進産業:GAINA

セルフクリーニング機能

セルフクリーニング機能は、太陽光で汚れを分解し、雨で洗い流すことができる機能です。主に光触媒が持ち合わせているこの機能は、塗膜に紫外線が当たると活性酸素が発生し汚れを分解します。その後、雨が降った時に分解した汚れを洗い流してくれます。この2つの機能を合わせてセルフクリーニング機能と言います。親水機能の項目で記載した内容と似ていますが、紫外線で分解する機能が含まれるためこちらの方が耐候性、耐久性は高くなります。欠点としては、雨水や太陽光が当たりづらい箇所に塗装もしくは立地していると十分に効果を発揮できないことです。

この機能を持つ塗料

TOTOエクセラ株式会社:ハイドロテクトカラーコート
株式会社ピアレックス・テクノロジーズ:ピュアコート
ピュアコート 株式会社オプティマス:オプティマスホワイトペイント

防コケ、防藻、防カビ機能

この機能は、コケや藻、カビの発生を防止する機能です。コケや藻、カビのある建物は、誰から見ても気持ちの良いものではなく、むしろ近寄り難いと感じる人も多いかもしれません。また、これらを放置しておくと、胞子アレルギーの発症、建物の耐久性の低下にも繋がるので注意が必要です。しかし、この効果を持つ塗料を使用することにより、コケや藻、カビを防止でき、衛生的な建物環境、かつ美観の維持ができます。

この機能を持つ塗料

日本ペイント株式会社:パーフェクトトップ
株式会社アステックペイント:アステック・プラス
ロックペイント株式会社:ユメロック
イサム塗料株式会社:エアフレッシュ

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