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■目次
各メーカー塗料のグレード別単価と特徴
 -アクリル塗料
 -ウレタン塗料
 -シリコン塗料
 -ラジカル塗料
 -フッ素塗料
 -ピュアアクリル塗料
 -光触媒塗料
 -無機塗料
 -セラミック塗料について

塗料選びのポイント
 -塗料の耐久年数から絞り込む
 -建物の立地条件から絞り込む
 -塗料の臭いから絞り込む

各メーカー塗料のグレード別単価と特徴

塗料は、【顔料】、【合成樹脂】、【添加剤】、【希釈剤】を組み合わせて使用します。

【顔料】:塗料の色を決める成分。
【合成樹脂】:対候性や耐候性など、塗膜の性能を決める成分。
【添加物】:防カビ剤、艶消し剤、塗膜に柔軟性を持たせる可塑剤などの成分。
【希釈剤】:シンナーや水などを混ぜ合わせ、粘度を調整し、塗料を塗りやすくします。

外壁塗装でよく聞く、ウレタン、シリコン、フッ素などの名前は、合成樹脂に使用されている成分の名称です。また、これらは塗料のグレード(ランク)に関わります。グレードは、塗料の耐久年数で区別されているものであり、耐久年数は、塗料の寿命(対候性や防汚性等の性能の高さ)を示します。そのため、耐久年数が大きい塗料は、色あせやひび割れなどの劣化現象が起こりにくいです。

グレード 耐久年数 平米(㎡)単価 (3回塗り)
アクリル塗料 5~7年 1,400円~1,600円
ウレタン塗料 8~10年 1,700円~2,200円
シリコン塗料 10~15年 2,300円~3,000円
ラジカル塗料 12~15年 2,500円~3,000円
ピュアアクリル塗料 15~20年 2,800円~3,800円
フッ素塗料 15~20年 3,800円~4,800円
光触媒塗料 15~20年 4,200円~5,000円
無機塗料 20~25年 4,500円~5,500円

それでは、それぞれのグレードの特徴を説明していきます。

アクリル塗料

アクリル塗料は、アクリル樹脂が含まれている塗料で、外壁塗装の塗り替えでは、現在使われないグレードの塗料です。施工単価は塗料グレードの中で一番安価ですが、耐久年数は5年~7年と一番短いです。名称が「アクリルシリコン」と記載されている塗料はシリコン塗料となります。

アクリル塗料が使用されるケース

■直貼りされている建物の特徴例
軒天は湿気がたまりやすいため、ケンエースG-Ⅱというアクリル塗料が使用されることが多いです。ケンエースは密着性が高く安価なため、塗装業界では、軒天の塗装=ケンエースという認識で浸透しています。

■新築住宅の塗装
アクリル塗料は、新築時の建物に使用されていることが多いです。理由として、新築時は建物の動きが定まっていないためクラックを生じさせやすく、高価な塗料を使用してクラックを生じさせる可能性があるため、金額が安く抑えられるアクリル塗料を使用する場合もあります。

代表的なアクリル塗料の例

グレード 耐久年数 平米(㎡)単価
オーデグロス 日本ペイント 1,310円~1,480円
ケンエースG-Ⅱ 日本ペイント 1,450円~1,600円
アレスアクアグロス 関西ペイント 1,400円~2,200円
水性コンポアクリル エスケー化研 -
プリーズコート エスケー化研 -

ウレタン塗料

ウレタン塗料は、ウレタン樹脂が含まれている塗料で、密着性に優れているので、施工個所を選ばずに使用できる万能塗料です。現在でも付帯部等、細部の塗装に使われることがあります。また、塗膜が柔らかいので、屋上に使う防水用の塗料もあります。

代表的なウレタン塗料の例

グレード 耐久年数 平米(㎡)単価
コスモレタン 関西ペイント 2,100円~2,500円
セラMレタン 関西ペイント 2,650円~2,750円
ファインウレタンU100 日本ペイント 1,670円~1,850円
クリーンマイルドウレタン エスケー化研 1,600円~1,750円

シリコン塗料

シリコン塗料は、シリコン樹脂が含まれている塗料で、正式名称は「アクリルシリコン」といいます。シリコン塗料は、ラジカル塗料に次いで外壁塗装に使用されている人気の塗料です。理由として、他のグレードの塗料と比べて、金額も抑えつつ高い耐久性能が期待できるためです。また、使用する塗料によって、遮熱・断熱などの様々な機能が備わっています。

代表的なシリコン塗料の例

グレード 耐久年数 平米(㎡)単価
ファインシリコンフレッシュ 日本ペイント 2,600円~3,200円
ハナコレクションシリーズ 日本ペイント 2,000円~2,600円
サーモアイSi 日本ペイント 2,600円~3,000円
セラMシリコンⅢ 関西ペイント 2,300円~3,000円
ヤネフレッシュSi エスケー化研 2,500円~3,000円
クリーンマイルドシリコン エスケー化研 3,000円~3,200円
シャネツロック ロックペイント株式会社 2,250円~2,400円
ユメロック ロックペイント株式会社 1,850円~2,600円
GAINA 株式会社日進産業 3,800円~4,500円

※注意!シリコンでも耐久性が低い塗料

単層弾性塗料という塗料はシリコン系でも耐久年数が低い塗料です。これらは、上塗りを必要としない塗料として販売されたため、工程を短縮することができますが、その分耐久性が劣ります。そのため、シリコン塗料と呼ばれていても10年持ちません。

■単層弾性塗料の例
・DANシリコンセラ(日本ペイント)
・セラミクリーン(エスケー化研)
・ビューレ(スズカファイン)
・アクアビルド(関西ペイント)

ラジカル塗料

ラジカル塗料は、ラジカル樹脂という物質が含まれているわけではなく、塗膜の劣化を促すラジカルという分子を抑え込む塗料のことです。また、ラジカル分子を抑え込む機能の事を、ラジカル制御と呼びます。

ラジカル塗料は、発売されてからまだ10年経っていません。そのため、ラジカル制御に関して消費者側はまだ正確な判断ができていないのが現状ですが、シリコン塗料を凌いで今一番人気のある塗料です。

理由として、シリコン系塗料よりも金額がさほど変わらない上、期待耐久年数がシリコン系塗料よりも若干高いためです。

ラジカル制御とは?

ラジカル制御とは、塗膜の劣化速度を最小限に抑える機能です。従来の塗料は、紫外線や水分などの影響で、顔料(塗料の色を決める成分)からラジカルという分子を発生させています。ラジカル分子は、合成樹脂の結合を破壊し、外壁に色あせやひび割れ、チョーキング等の劣化を引き起こします。

ラジカル制御は、発生したラジカル分子を閉じ込めることで、合成樹脂の破壊を防ぎます。そのため、従来の塗料より高い耐久性を発揮できます。

代表的なラジカル塗料の例

グレード 耐久年数 平米(㎡)単価
パーフェクトトップ 日本ペイント 2,860円~3,310円
アレスダイナミックTOP 関西ペイント 3,300円~4,000円
エスケープレミアムシリコン エスケー化研 3,050円~3,550円
キクスイロイヤルシリコン 菊水化学工業 3,050円~3,500円
ウォールバリアシリーズ スズカファイン株式会社 -
セミフロンアクア KFケミカル株式会社 -

フッ素塗料

フッ素塗料は、フッ素樹脂が含まれている塗料で、樹脂を主成分にした塗料の中では一番耐久性が高く、耐久年数は15年~20年です。東京スカイツリーや横浜レインボーブリッジ、東京武道館など、大型の建造物にフッ素塗料は使用されています。

耐久年数の高さと比例して、金額も一般の塗料と比べて高くなります。そのため、一般住宅では、塗装面積の広い外壁にフッ素塗料を使用することはまだ少なく、外壁より塗装面積が小さく、また劣化の早い屋根にフッ素塗料を使用することが多いです。

フッ素塗料の使用する際のコーキング工事

フッ素塗料は対候性や耐熱性、防汚性に優れていますが塗膜が固く、サイディング外壁のコーキング部分の目地の動きに対応できず、ひび割れてしまう可能性があります。そのため、フッ素塗料を塗る場合はコーキング材を後打ちする業者が多いです。

代表的なフッ素塗料の例

グレード 耐久年数 平米(㎡)単価
ファイン4Fセラミック 日本ペイント 4,140円~4,710円
サーモアイ4F 日本ペイント 4,350円~4,380円
セラMフッソ 関西ペイント 4,650円~5,400円
クリーンマイルドフッソ エスケー化研 2,650円~4,900円
ルミステージ AGCコーテック株式会社 4,200円~5,500円
ワイドエポーレF AGCコーテック株式会社 4,000円~4,800円

ピュアアクリル塗料

ピュアアクリル塗料は、オーストラリアの塗料メーカー「アステックペイント」が開発した塗料です。「アクリル塗料」と同じアクリル樹脂を含んでいますが、不純物が一切含まれていないため、耐久年数が15年以上とアクリル塗料の2倍以上の耐久性があります。

一番の特徴は、塗膜が伸びる弾性機能です。従来の弾性塗料には、可塑剤という弾力性を持たせる成分が混ぜられていますが、アステックペイントの弾性塗料には、樹脂そのものが弾性をもつため、可塑剤が含まれておらず耐久性能が高いです。

現在では、防水性、通気性、遮熱性などの性能の高さから、日本の多くの塗装現場で使用されています。

サイディングにも塗装できる弾性塗料

従来の弾性塗料は、サイディングには塗装できませんが、アステックペイントの弾性塗料はサイディングにも塗装できます。ですが、サイディングにヒビがはいることはほとんどありません。また、弾性塗料をサイディングに塗布した場合、塗膜の膨れが生じる可能性があるので、サイディングへの塗装を勧めていない業者もいます。

代表的なピュアアクリル塗料の例

塗料名 説明 塗料メーカー
EC-5000PCM ピュアアクリル塗料の基本。 株式会社アステックペイント
EC-5000PCM-IR 遮熱機能を追加したピュアアクリル塗料。 株式会社アステックペイント
EC-100PCM 屋根専用のピュアアクリル塗料。 株式会社アステックペイント

光触媒塗料

光触媒塗料は、セルフクリーニング機能をもった、太陽光で汚れを分解し雨水で洗い流すことができる塗料です。従来の外壁塗料は、紫外線が当たると塗膜を劣化させてしまいます。ですが、光触媒塗料は外壁についた汚れを分解するために、塗膜に紫外線を当てる必要があります。

そのため、紫外線が多く当たらない外壁に光触媒を塗装しても汚れが分解できないため、立地条件に左右されやすい塗料ともいえます。隣の家との間に1m以上の間隔がない場合も、紫外線の入射量が少ないので同様です。

魅力的な機能を多数備えている光触媒ですが、施工単価は4,200円~5,000円/1㎡と、他のグレードの塗料に比べて高いです。また、屋根用の光触媒はまだ発売されていません。

その他、光触媒の特徴

■セルフクリーニング以外の特殊機能
光触媒塗料の中にはその他にも様々な効果を持ち合わせています。
・遮熱効果:紫外線を反射させ、室温の上昇を抑えます
・空気浄化:紫外線が塗膜にあたることで、周辺の空気を清潔にしてくれます
・防汚、防カビ、抗菌効果:カビや雑菌の発生を防ぎます

■光触媒で分解できない汚れ
光触媒は、下記の汚れは分解できないので注意が必要です。
・泥汚れ、サビ汁、黄砂、白華現象で発生した白い汚れ(エフロ)などの無機質系の汚れ
・樹液や鳥の糞などの分解許容量を超えた汚れ

■光触媒の塗装に適さない基材
塗料によっては、ブロック材や直張りサイディングへの塗装は、塗膜の膨れや剥離などの原因になるため、塗料メーカーからも推奨していない場合があります。

訪問販売で光触媒を勧められたら注意!

光触媒塗料は、訪問販売でよく勧められる塗料です。「訪問販売がきて、光触媒を勧められた。」という体験談をよく耳にします。

光触媒を勧められた場合に確認するべきことは、建物がセルフクリーニング機能を十分に発揮できる環境かどうかです。光触媒は、外壁にまんべんなく太陽光があたらないと汚れを分解できません。そのため、すぐに契約するのではなく、日光が建物にどれくらいあたっているのかを確認してから検討することをオススメします。

万が一、契約してしまった場合、契約してから8日以内にクーリングオフ(契約解除)ができます。クーリングオフの説明はこちら

代表的な光触媒塗料の例

塗料名 塗料メーカー 塗料メーカー
ハイドロテクトカラーコート
※現在は製造停止
TOTO株式会社 4,200円~5,000円
ピュアコートAN 株式会社ピアレックス -
オプティマスホワイトペイント 株式会社オプティマス -

無機塗料

無機塗料とは、塗料の成分に無機物を加えた塗料です。シリコン塗料やフッ素塗料は、それぞれに合成樹脂=有機物を使用しています。有機物は、紫外線が当たることにより、成分の結合が破壊され分解します。分解作用が起こると、色あせやひび割れ、チョーキングなどの劣化現象が現れます。

無機塗料は、無機物(ガラスや鉄、アルミニウム)を成分としています。これらの成分は、それ自体で構成されている物質であるため、紫外線など受けてもほとんど分解されることがありません。そのため、無機塗料は、従来の塗料よりもはるかに優れた耐久性を発揮します。

無機塗料は、成分が無機物100%のままでは外壁に塗装できないため、塗料として成り立たせるため、有機物を少なからず含んでいます。このことから、無機塗料はハイブリット塗料と表記している塗料メーカーもあります。また、無機塗料にシリコン樹脂(有機物)を含む場合、耐久年数はシリコン系塗料と同じ12年~15年です。そのため、無機塗料を選ぶ際は、塗料の耐久年数を確認することをオススメします。

無機塗料の特徴

・低帯電性の塗膜
帯電性とは、物体が電気を帯びる性質を表します。無機塗料は、塗膜に電気を帯電しづらくさせることで静電気の発生を抑え、チリや埃の付着を防ぎます。

・塗膜が固い
「無機塗料は塗膜が固いからひび割れやすい。」と言われていますが、最近では柔軟性を持ち合わせた無機塗料も販売されています。また、弾性機能を有している塗料もあるので施工方法によっては、柔軟な塗膜を形成することも可能です。

・優れた親水機能
雨水などの水分が外壁についた場合、親水機能がない塗膜は水垂れ跡が残ります。無機塗料には親水機能があるので、雨水は塗膜になじみ、水垂れ跡はできません。また表面についている汚れを洗い流してくれるので、手入れの必要がほとんどなく、簡単に美観を長期間保持できます。

・塗装できる下地
無機塗料は、適用下地にモルタルやコンクリートを勧めています。そのため、ほとんどの無機塗料はサイディングやガルバリウムに塗装することはできません。

代表的なフッ素塗料の例

グレード 耐久年数 平米(㎡)単価
アプラウドシェラスターNEO 日本ペイント 4,070円~6,260円
ムキフッソ 関西ペイント 4,500円~5,000円
スーパーセラタイトF エスケー化研 3,100円~5,100円
無機ハイブリッドシリーズ 株式会社アステックペイントジャパン -
タテイルシリーズ プレマテックス株式会社 -
ケイセラシリーズ プレマテックス株式会社 -
KFワールドセラシリーズ KFケミカル株式会社 -

セラミック塗料について

セラミック塗料は、成分にセラミックが配合された塗料で、無機物を加熱処理し焼き固めた物を表します。「無機物を含んでいるなら、無機塗料と同じで耐久性は一番高いのではないか」と思いますが、それは間違いです。無機塗料で記載した通り、無機物だけでは塗料として成り立たないので、有機物を配合します。そのため、配合した有機物(シリコン、フッ素)の種類よって耐久性は変化します。そのため、セラミック100%の塗料はありません。

セラミック塗料は、よく訪問販売できた営業マンがオリジナル塗料として提案している塗料でもあります。そのため、あまり良い印象を持っていないかもしれません。ですが、日本ペイントや関西ペイントなどの大手メーカーからもセラミック塗料は販売されています。そのため、信用できるセラミック塗料も存在しています。

特徴の特徴

セラミック塗料には2つの特徴があります。それは、意匠性(見た目)の高さとセラミックによる防汚機能です。

・意匠性
塗料によっては、細かな天然石が塗料に含まれている物があります。これらは、塗料の乾燥後に天然石が塗膜表面へと浮き上がり、石材調の塗膜を形成することができます。見た目に奥行きが生まれ、デザイン性の高い外壁を形成できます。

この石材調に仕上げるためには、セラミック塗料を塗った後に、クリヤー塗装を行います。そのため、耐久年数はクリヤー塗装のグレード(ウレタン、シリコンなど)に準じます。

また、モルタル外壁などの平面な外壁を、サイディングのようなタイル調にすることもできます。平面な外壁に目地棒を配置していき、その上からセラミック塗料で厚く塗装します。その後、目地棒を外すことで、目地棒を設置していた部分に隙間ができ、タイルが張り付けられているような外壁を形成することができます。

意匠性のある塗料には、以下のようなものがあります。
日本ペイント:ジキトーン御影:7,230円~17,890円/平米
エスケー化研:エレガンストーン:7,700円~11,500円/平米

・防汚機能
セラミック成分が塗膜表面に浮き上がることにより、塗膜に電気を帯電しづらくさせることで静電気の発生を抑え、塗膜表面にチリや埃の付着を防ぎます。また、親水機能も備わっているので、万が一汚れが外壁についても、雨水などで洗い流してくれます。

防汚機能のある塗料には、以下のようなものがあります。
日本ペイント:ファイン4Fセラミック:4,140円~4,710円/平米
日本ペイント:水性シリコンセラUV:2,360円~3,290円/平米
エスケー化研:水性セラミシリコン:2,900円~3,400円/平米
エスケー化研:セラミクリーン:2,450円~3,450円/平米

セラミックの含有率が重要

セラミック塗料は、セラミックが少量でも含めばセラミック塗料と呼ぶことができます。そのため、極端な例ですが、セラミック含有率が10%で、残り90%がウレタン樹脂の塗料もセラミック塗料と呼ぶことができます。この場合、ウレタン樹脂を含んでいるので、耐久年数は8年~10年です。

遮熱・断熱塗料で有名なGAINAは、セラミック含有率80%で、残り20%がシリコンで構成されています。 シリコン樹脂を使用していますが、特殊セラミックを使用しているので15年~20年の耐久年数です。 以上の事から、「セラミック塗料だから耐久性は高いです!」というのは、正しくもあり間違いでもあります。

【注意!】訪問販売で勧められた場合

訪問販売で、セラミック塗料を勧められた場合は、以下の項目を業者に聞いてみましょう。

・塗料の耐久年数を聞く
塗料の耐久年数が30年もつと言われた場合は注意が必要です。石材調仕上げができる塗料の場合は、トップコートに塗布するクリヤー塗料の耐久年数で決まります。そのため、トップコートがシリコン塗料かフッ素塗料か聞きましょう。また、それ以外のセラミックを含む塗料は、シリコンやフッ素などの有機物を含んでいるため、セラミックの他に何の樹脂を配合しているかによって耐久年数は異なります。

・塗料名と販売メーカーを聞く
オリジナル塗料やあまり聞きなれないマイナー塗料が全てが悪いという訳ではありません。ですが、大手メーカーから販売されている塗料の方が、施工実績や販売年数などを考慮しても安心性が期待できます。

塗料選びのポイント

「結局のところ、どの塗料を選んだらいいの?」という塗料選びについて記載します。塗料を絞り込むポイントは、「塗料の耐久年数」、「建物の立地条件」、「塗料の臭い」、この3つです。

塗料の耐久年数から絞り込む

耐久年数から塗料を決める場合、将来どのくらい塗装した建物を利用するかを考えます。例として、耐久年数20年のフッ素塗料を選択したとします。20年後も塗装した家に住み続ける場合はいいですが、12~13年で引っ越しや建物を売却する場合は過剰な塗装となってしまいます。

そのため、どのくらいの耐久年数を今の建物に与えたいか考えることで、塗料をある程度絞り込むことができます。それでも判断が難しい場合は、費用対効果の高いシリコン塗料やラジカル塗料での施工をオススメします。

建物の立地条件から絞り込む

塗料には、親水性、セルフクリーニング機能、遮熱・断熱機能など様々な機能を持ち合わせています。ですが、光触媒や遮熱断熱塗料は、塗料を塗布した場所に太陽光が当たらないと、セルフクリーニング機能や断熱機能の効果はあまり期待できません。そのため、塗料を選ぶ際は、建物の立地条件を見て、塗料の機能がしっかりと発揮できるかどうかを確認しましょう。

塗料の臭いから絞り込む

施工中は、シンナー臭が現場に漂います。シンナー臭は、人によっては体調不良を起こす場合があるため、臭いを気にする場合は、水性塗料をオススメします。水性塗料は、水で塗料を希釈するため、シンナー臭の発生は限りなく少なくなります。ですが、油性塗料より耐久性が若干劣るので注意が必要です。

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